ソフトウエア(その他表記)software

翻訳|software

デジタル大辞泉 「ソフトウエア」の意味・読み・例文・類語

ソフトウエア(software)

機器類を用いて行う物事の、情報・理論など無形の部分。SW。⇔ハードウエア
コンピューターの、処理の手順を示すプログラムの総称。SW。⇔ハードウエア

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精選版 日本国語大辞典 「ソフトウエア」の意味・読み・例文・類語

ソフト‐ウェア

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] software )
  2. 機器類を用いて行なう物事の、情報・理論など無形の部分。ソフト。⇔ハードウェア
  3. コンピュータの、処理の手順を示すプログラムの総称。ソフト。⇔ハードウェア
    1. [初出の実例]「プログラミングその他についての累積された知的財産━つまりソフトウェアーにあるといわれている」(出典:現代経済を考える(1973)〈伊東光晴〉II )

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改訂新版 世界大百科事典 「ソフトウエア」の意味・わかりやすい解説

ソフトウェア
software

情報処理の分野では,コンピューター本体や入出力機器などのハードウェアに対し,オペレーティングシステムプログラム言語処理系など,コンピューターを使ううえに必要な基本プログラムで,コンピューターメーカーがハードウェアといっしょに納入するものをソフトウェアという。もっと広義には,特定の仕事をする応用プログラムでも,利用者がそれを入手すればすぐその仕事ができるというようなまとまった完全なプログラムもソフトウェアに入れる。さらにこれらのプログラムの使用説明書など文書類もソフトウェアということがある。

 もともとプログラムはコンピューターを使ううえに不可欠で重要なものであったが,それを総括的に呼ぶハードウェアに対応することばはなかった。しかしすぐにこのようなことばが必要になり,ハードウェアとの連想から〈ソフトウェア〉が自然にできてきた。

 はじめコンピューターメーカーがコンピューターを使用できるように付属品のようにして供給していたソフトウェアだが,しだいに独立した重要性をもつようになり,ソフトウェアだけを開発する企業も現れてきた。ソフトウェアは製品として認められるようになったが,ソフトウェアへの機能の要求がたかまるにつれ,完成するのが困難になってきた。またいったん完成したソフトウェアに対して要求が変更になることも少なくなく,ソフトウェアの作り変えの手間も無視できなくなってきた。

 そのため1968年ころから〈ソフトウェア工学〉が提唱され,ソフトウェアの作り方のくふうが続けられていて,ある程度の効果をあげている。しかしソフトウェアに対する要求の伸びが著しく,ソフトウェア生産にはなお克服すべき困難が多い。

 でき上がったソフトウェアの評価もむずかしい。似たような二つのソフトウェアを用意し,処理速度,占有する記憶装置の量,利用者や他のシステムとのインターフェースの適切さ,付属文書のわかりやすさなど比較はできるにしても,単独のソフトウェアの評価方法にはまだこれというものはない。

 最近はハードウェアとソフトウェアの境界が不鮮明になりつつある。かつてはソフトウェアで処理していた作業がハードウェアとして組み込まれたり,そのための集積回路が作られたりする一方,ハードウェアの内部にもマイクロプログラムというソフトウェアとでもいうべき構成をとるものがでてきている。

 ソフトウェアの訳語は二,三提案されたが,通常ソフトウェアがそのまま使われている。中国語ではハードウェアの硬件に対し,軟件という。
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百科事典マイペディア 「ソフトウエア」の意味・わかりやすい解説

ソフトウェア

コンピューターハードウェアを能率よく使うための情報,およびその扱い方を総称したもの。コンピューターの動作を制御する文字列(プログラム)の集まりをさし,個別の利用に応じて開発されたものをアプリケーションソフトウェア,そのアプリケーションソフトウェアとハードウェアとの間で効率よく実行するように管理するものをオペレーティングシステムという。
→関連項目ASPENIACエミュレータークラウドシェアウェア自動プログラミング情報サービス産業情報産業人工知能パーソナルコンピューターパブリックドメインソフトウェアファームウェアフリーソフトウェア

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソフトウエア」の意味・わかりやすい解説

ソフトウェア
そふとうぇあ
software

コンピュータのプログラムやデータの総称。

 入出力装置を直接制御するプログラムと、オペレーティングシステムやコンパイラなどプログラム作成に必要なプログラムを、基本ソフトウェアとかシステムソフトウェアという。基本ソフトウェアを利用して事務計算や技術計算など実際に問題を解くためのプログラムを応用ソフトウェアという。ROM(ロム)に書き込まれて変更できないプログラムは、ファームウェアとよばれ、ハードウェアとソフトウェアの中間的存在と位置づけられている。

[大野義夫]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ソフトウエア」の解説

ソフトウェア

コンピューターを動作させるためのプログラムや命令を記述したデータのまとまり。単にソフトとも呼ぶ。プログラミング言語で記述したものをコンピューターの言葉に変換(コンパイル)したものや、スクリプト言語で記述したスクリプトなどを指す。一般的なコンピューターでは、コンピューターの基本的な制御を担当するOS(基本ソフト)と、実際の作業の処理を担当するアプリケーション(応用ソフト)に分かれている。ソフトウェアが目で見えないものを指すのに対し、コンピューター本体、ディスプレープリンターキーボードなど、目に見えるものをハードウェアという。市販のゲームや音楽CD、DVDタイトルなどもソフトと呼ばれる。ソフトウェアは、著作権によって保護されており、明示的に許可されていない限り、無断でコピーや配布をしてはならない。

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IT用語がわかる辞典 「ソフトウエア」の解説

ソフトウェア【software】

コンピューターを動作させる手順や命令を記述したデータのまとまり。オペレーティングシステムアプリケーションソフトに大別できる。⇔ハードウェア ◇略して「ソフト」ともいう。

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知恵蔵 「ソフトウエア」の解説

ソフトウエア

「ハードウエア」のページをご覧ください。

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会計用語キーワード辞典 「ソフトウエア」の解説

ソフトウェア

ソフトウェアは、コンピューターを機能させるためのプログラムですが制作目的によって、会計処理が異なります。1.研究目的:研究開発費2.販売目的:受注制作→制作段階は、仕掛品。販売時点で販売原価へ。         市場販売目的→完成するまでは、研究開発費。その後は無形固定資産(3年以内に償却)。3.自社利用目的:ソフトウェア勘定に集計し、原則5年以内に償却。

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パソコンで困ったときに開く本 「ソフトウエア」の解説

ソフトウエア

パソコンに読み込ませると、特定の作業を実行させられるプログラムやデータの集まりです。単に「ソフト」と呼ぶことも多いです。ワープロ、表計算、ブラウザ、ゲームなど、いろいろな分野のアプリケーション・ソフト群と、それらの動作基盤になるOSに大別できます。
⇨ハードウエア

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソフトウエア」の意味・わかりやすい解説

ソフトウエア
software

コンピュータ用のプログラムの総称。最近ではより広く,システム設計技術や処理方式など,コンピュータの利用技術全般を意味する言葉として使われることもある。ソフトウエアに対する言葉として,コンピュータシステムの電気的物理的なものをハードウエアという。

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カメラマン写真用語辞典 「ソフトウエア」の解説

ソフトウェア

英語のsoftware。パソコンの OS や、画像管理ソフトなどのアプリケーションソフト等をソフトウェアと呼ぶ。一方、パソコン本体や プリンター 、 スキャナー 、外付けのドライブ等の機器を ハードウェア と呼ぶ。

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デジタル大辞泉プラス 「ソフトウエア」の解説

ソフトウェア

米国の作家ルーディ・ラッカーの長編SF(1982)。原題《Software》。ディック記念賞受賞(1982)。

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世界大百科事典(旧版)内のソフトウエアの言及

【言語処理系】より

…人間にとって理解しやすいプログラミング言語を使って記述したプログラムを,実際にコンピューター上で実行するために,必要な翻訳処理や解釈実行処理を行うソフトウェアのこと。 コンピューターは,ハードウェアで作られた機械語の解釈実行系を内部に持っており,機械語で仕事の手順を直接に記述すれば,そのまま指定した動作を起こすことができる。…

【コンピューター】より

…このプログラムはNの値nを減らしながら,総和を求めていく。(1)add One Zero Res % 結果の初期値を1にする % 通常は move One,Res と書けるようにする(2)ifequal N One 6 % n=1 になったら計算は終り(3)add N Res Res % nを結果(の途中経過)に足し込む(4)sub N One N % nをn-1に書き換える(5)goto 2 % 無条件にループ(繰り返し)の頭に戻る(6)stop % 計算はここで終了,Resに最終結果があるコンピューターアーキテクチャー言語処理系論理回路数の表現
【コンピューターの構造(ハードウェアとソフトウェア)】
ここまでは単純化したコンピューターを使って説明したが,以下では今日のコンピューターの最大公約数的な構造を説明する(図2)。このような構造をコンピューターアーキテクチャーと呼ぶ。…

【プログラミング言語】より

…プログラミング言語の構文は形式言語に基づいて定義されることが多い。またプログラミング言語を実際にコンピューターで実行できるようにするソフトウェアを言語処理系と呼ぶ。以下ではプログラミング言語を単に〈言語〉とも記す。…

※「ソフトウエア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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