ロシアの映画監督。ソ連時代に活躍した。映画大学の卒業制作『ローラーとバイオリン』(1960)で注目され、続く長編劇映画第1作『僕の村は戦場だった』(1962)は斬新(ざんしん)な映像感覚によって国際的な評判を巻き起こした。以後、作品数は少ないが一作ごとに話題をよび、ソ連時代のもっとも力量ある、かつ異色の映画監督と評価されたが、イタリアで撮った『ノスタルジア』(1983)の発表後、1984年に亡命、スウェーデンで撮った『サクリファイス』(1986)が遺作となる。ほかの作品に『アンドレイ・ルブリョフ』(1969)、『惑星ソラリス』(1972)、『鏡』(1975)、『ストーカー』(1979)がある。
[岩本憲児]
ローラーとバイオリン Katok i skripka(1960)
僕の村は戦場だった Ivanovo detstvo(1962)
アンドレイ・ルブリョフ 動乱そして沈黙(第1部)、試練そして復活(第2部) Andrey Rublev(1969)
惑星ソラリス Solyaris(1972)
鏡 Zerkalo(1975)
ストーカー Stalker(1979)
ノスタルジア Nostalghia(1983)
サクリファイス Offret(1986)
『『タルコフスキー、好きッ!』(1986・ダゲレオ出版)』▽『ミシェル・エスティーヴ編、鈴村靖爾訳『タルコフスキー』(1991・国文社)』▽『アンドレイ・タルコフスキー著、鴻英良他訳『タルコフスキー日記――殉教録』全2巻(1991~1993・キネマ旬報社)』▽『馬場広信著『タルコフスキー映画――永遠への郷愁』(2002・みすず書房)』▽『西周成著『タルコフスキーとその時代――秘められた人生の真実』(2011・アルトアーツ)』
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