だし(読み)ダシ

デジタル大辞泉 「だし」の意味・読み・例文・類語

だし

ミョウガ・キュウリ・ナスなどの野菜を粗めのみじん切りにし、醤油鰹節味付けしたもの。白飯豆腐にかけて食べることが多い。山形県郷土料理

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「だし」の意味・わかりやすい解説

だし
だし / 出汁

いろいろな材料のもつうま味を浸出させた液。材料の種類によって含有するもののうま味は異なるが、グルタミン酸イノシン酸グアニル酸コハク酸のいずれか、または併有するものが多い。だしの材料の代表的なものは、かつお節昆布である。関東ではかつお節のだしを主とし、昆布を従として用いることが多いが、関西は昆布を主とし、かつお節を従としている。

多田鉄之助

かつおだし

水10カップを沸かし、かつお節80グラムを加え、さっと沸騰させて表面のあくを除き、煮だし汁だけを器に移す。これが一番だしで、汁を主とする料理に用いる。一番だしをとったあとのかつお節に湯を加えて煮だすのが二番だしで、煮物などに用いる。

[多田鉄之助]

昆布だし

水10カップに昆布120グラムの割合で用意し、昆布を大切りにして加熱し、沸騰直前に火からおろして2分後に別の器に汁をとる。水だしは昆布を3~4時間水に浸し、その水を用いる。

[多田鉄之助]

精進だし

水10カップ、干ししいたけ15グラム、かんぴょう12グラム、昆布40グラムをさっと洗い、これらをいっしょに2~3分沸かして煮だし汁をとる。

[多田鉄之助]

鶏がらだし

鶏(とり)がら1羽分に水5カップの割合で、がらは適当に切って加え、沸騰したらあくを除いて3分の2ぐらいに煮つめる。

[多田鉄之助]

煮干しだし

煮干しは、そのまま用いるよりは、頭と腹を取り去り5~10分間煮だしたほうがよい。

[多田鉄之助]

八方だし

いろいろの調味料をあわせてつくるもので、しょうゆ30cc、酒15cc、みりん30cc、だし汁90ccを煮合わせる。これにうま味調味料少々を加えるのもよい。

[多田鉄之助]

ブイヨン

ブイヨンは西洋料理風のだしであるが、いまは日本料理にも用いることがある。水2リットルの中に牛肉のすね肉600グラムを入れ、1~2時間煮だしてあくをすくい取る。タマネギ、ニンジンその他の野菜300グラムを加えて1~2時間煮て、布で漉(こ)す。

[多田鉄之助]

酢だし

だし汁5に酢3、しょうゆ2の割合でつくり、好みによって塩少々を加える。

[多田鉄之助]

大豆だし

大豆を洗い、4時間ほど水に浸してとる。

[多田鉄之助]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「だし」の意味・わかりやすい解説

だし

局地風一種で細長い谷の出口付近に吹く強風船出に利用される出風(だしかぜ)に由来する。風が強いのは狭い谷を吹き抜ける際,気流が収束するためである。日本では山形県の最上川の谷間を庄内平野へ吹き抜ける低温低湿の清川だし,新潟県の荒川の谷を吹き出す荒川だしが有名。清川だしはオホーツク海高気圧が発達して,いわゆる梅雨型の気圧配置のときによく起こる。特に日本海に低気圧があって東西の気圧傾度の大きいとき風速も大きくなる。

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日本の郷土料理がわかる辞典 「だし」の解説

だし


山形の郷土料理で漬物の一種。きゅうり・なす・オクラ・みょうが・大葉・しょうがなどの夏野菜や昆布を粗みじんに刻み、しょうゆと削り節などで浅漬けにしたもの。飯にかけたり、豆腐にのせたりして食べる。

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とっさの日本語便利帳 「だし」の解説

だし

日本海側の峡谷部から平野・海上に向かって吹き出す、暖かく乾いた東寄りの強風。おぼねだし(秋田)、清川だし(山形)、荒川だし(新潟)など。船を日本海に押し“出す”のが語源。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

普及版 字通 「だし」の読み・字形・画数・意味

【沱】だし

分流。

字通「沱」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「だし」の解説

だし

山形県村山地方の家庭料理。細かく刻んだ野菜を醤油などと混ぜたもの。使われる食材や味付けは家庭により様々。

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世界大百科事典(旧版)内のだしの言及

【風】より

…さらに,このように斜面に沿って吹く風のことを斜面風ともいう。(3)局地風 局地的な地形によって作り出される風を局地風といい,その土地固有の風で〈おろし〉〈フェーン〉〈だし〉などの名で呼ばれている。(4)竜巻 漏斗雲を伴う旋風のことで,不連続線が通過するときや雷雲が発生したとき,あるいは台風の外域などに起こりやすい。…

※「だし」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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