なば(読み)ナバ

デジタル大辞泉 「なば」の意味・読み・例文・類語

な‐ば

[連語]《完了の助動詞「ぬ」の未然形接続助詞「ば」》
…てしまったならば。「冬来たり―春遠からじ」
潮干―またも我来む」〈・三七一〇〉
確かに…ならば。
「心だにまことの道にかなひ―祈らずとても神や守らん」〈都鄙問答・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「なば」の意味・読み・例文・類語

な‐ば

  1. ( 完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」に接続助詞「ば」の付いたもの ) 事柄が完了したときを予想し仮定する。…てしまったら。
    1. [初出の実例]「妹が家に咲きたる花の梅の花実にし成名者(なは)かもかくもせむ」(出典万葉集(8C後)三・三九九)

なば

  1. 〘 名詞 〙(きのこ)異名。〔名語記(1275)〕

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