ノースヨークシャー県(読み)ノースヨークシャー(その他表記)North Yorkshire

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノースヨークシャー県」の意味・わかりやすい解説

ノースヨークシャー〔県〕
ノースヨークシャー
North Yorkshire

イギリスイングランド北部の県。県都ノーサラートン。1974年の自治体再編によって新設された県で,それまでのヨークシャー県のノースライディング地区のほぼ全域とイーストライディング地区,ウェストライディング地区の各一部をもって構成。1996年にヨークが単一自治体(ユニタリー unitary authority)となって分離した。地形は石炭紀石灰岩からなる西部のペナイン山脈,漂礫土に覆われた中部のヨーク谷,石灰岩と砂岩からなる東部の台地(クリーブランド丘陵,ノースヨーク高原)に大別され,東は北海に面する。古代,中世を通じて辺境の地で,しばしば北方からの侵入や反乱に悩まされ,15世紀のバラ戦争,17世紀の清教徒革命では重要な役割を演じた。主産業は農業で,ヨーク谷では穀物栽培,ペナイン山脈斜面の谷と山麓では乳牛飼育,ペナイン山脈とノースヨーク高原の荒地では牧羊が盛ん。工業部門では食品加工業と軽工業が立地する。県内にヨークシャーデールズ国立公園,ノースヨークムーアズ国立公園があり,ハロゲートスカーバラを中心に観光業も盛ん。面積 8034km2。人口 58万2900(2005推計)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android