ばつ

精選版 日本国語大辞典 「ばつ」の意味・読み・例文・類語

ばつ

〘名〙 (「ばつ(跋)」と同語源か。「ばつごう(場都合)」の略ともいう)
① その場のぐあい。調子。都合。
落語・弁天詣り(1893)〈三代目三遊亭円遊〉「然(さ)う為(す)りゃア私も余程都合(バツ)が好いんでげして」
② つじつま。筋道
和泉屋染物店(1911)〈木下杢太郎〉「まあかう謹慎してゐないと跋(バツ)が合はないんですもの」

ばつ

〘名〙 (「ばってん罰点)」からできた語か) 誤り・不可否定の意や、伏せ字などを示す「×」のしるし。ぺけ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ばつ」の意味・読み・例文・類語

ばつ

《「罰点ばってん」からか》不可や伏せ字などを示す「×」の印。ペケ。「ばつをつける」
[類語]記号符号目印マーク標識指標ペケ略号目盛り

ばつ

《「場都合」の略、または「跋」と同語源という》
その場のぐあい・調子。
見方によって、好い都合にもなり、又悪い―にもなる此機会は」〈漱石明暗
つじつま。→ばつを合わせる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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