ひらつく(読み)ヒラツク

デジタル大辞泉 「ひらつく」の意味・読み・例文・類語

ひら‐つ・く

[動カ五(四)]
薄いものがゆれ動く。ひらひらする。ひらめく。「浴衣の袖を―・かせる」
落ち着きなく動きまわる。
「出合女、茶屋女等の―・くを」〈色道大鏡・五〉
ひりひり痛む。
「から風に口も―・く寒さかな/元因」〈口真似草〉

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精選版 日本国語大辞典 「ひらつく」の意味・読み・例文・類語

ひら‐つ・く

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙 ( 「つく」は接尾語 )
  2. 布や紙など薄く軽いものが垂れ下がって風などに揺れ動く。ひらひらする。
    1. [初出の実例]「竿に羽二重の脚布がひらつくは」(出典:浮世草子・好色訓蒙図彙(1686)上)
  3. 動作などが)落ち着きなく、こきざみに動く。ちょこちょこする。
    1. [初出の実例]「出合女、茶屋女等のひらつくを」(出典:評判記・色道大鏡(1678)五)
  4. やけどなどで皮膚がひりひりと痛む。ひりつく。
    1. [初出の実例]「から風に口もひらつく寒さ哉〈元因〉」(出典:俳諧・口真似草(1656)四)

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