べったら漬け(読み)べったらづけ

精選版 日本国語大辞典 「べったら漬け」の意味・読み・例文・類語

べったら‐づけ【べったら漬】

  1. 〘 名詞 〙 大根をなまぼしにして、薄塩と麹(こうじ)で漬け込んだもの。べったら。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「べったら漬け」の意味・わかりやすい解説

べったら漬け
べったらづけ

ダイコン米麹(こめこうじ)、砂糖で漬けたもの。東京では浅漬けともいう。ほのかな甘味と、こりこりした歯ざわりを賞味する。江戸時代の初め、旧暦10月19日に、江戸・日本橋大伝馬町の恵比寿講(えびすこう)の祭礼宵宮(よいみや)に、織物商人が集まって市(いち)を立てていたが、この市に、周辺の農家でとれるダイコンを麹と飴(あめ)で加工して売り出したのが始まりといわれている。麹でべたべたしているところからべったらとよばれ、それが市の名になったものらしい。現在も同地で開かれるべったら市は有名である。原料のダイコンは皮の筋目が残らないよう厚く皮をむき、塩で下漬けしたあと麹で本漬けにする。麹はぬるま湯で溶いて保温し、固めの甘酒にして用いると甘味が強くなる。下漬けしたダイコンは麹、砂糖をふりかけながら漬け込み、重石(おもし)をする。5日目くらいから食べられ、15日くらいが食べごろ。

河野友美


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日本の郷土料理がわかる辞典 「べったら漬け」の解説

べったらづけ【べったら漬け】


塩で下漬けした大根を米麹(こめこうじ)と砂糖に漬けた甘い漬物。東京の特産品。◇「浅漬け」ということもある。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「べったら漬け」の解説

べったらづけ【べったら漬け】

塩で下漬けした大根を米麹(こめこうじ)と砂糖に漬けた甘い漬物。東京の特産品。◇「浅漬け」ということもある。

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