ぼつぼつ(読み)ボツボツ

デジタル大辞泉 「ぼつぼつ」の意味・読み・例文・類語

ぼつ‐ぼつ

[副]
小さい点や穴が散らばっているさま。「紙にぼつぼつ(と)穴をあける」
物事が徐々に進行するさま。また、ゆっくりと物事にとりかかるさま。ぼちぼち。「ぼつぼつ(と)帰ろう」「ぼつぼつ(と)人が集まってくる」
雨の降りはじめるさま。「ぼつぼつ(と)降ってきた」
[名]散在している点や穴。つぶつぶ。「からだ中にぼつぼつができる」
アクセントツボツ、はボツボツ
[類語](1ぷちぷちいぼいぼざらざらざらつくざらりざりざりじゃりじゃりつぶつぶぶつぶつ/(2そろそろ間もなく程なく・もうすぐ・もうじき・ぼちぼちやがて追っつけ追ってそのうち今に今にも追い追い遠からず遅かれ早かれ早晩いずれいつか行く行く近日近近じきすぐ直ちに早速じきすぐにすぐさま直接もうきた日ならずして後日他日不日又の日近くのろいまぬるいまのろい遅いスロー緩慢とろいのろくさいまだるいまだるっこい鈍い緩徐遅緩スローモー遅遅のろのろゆっくりもたもたぼやぼやだらだらのろま鈍重ちんたらのさのさのそのそとぼとぼのこのこぐずぐずのそりのっそりのっしのっしのしのしどんとろとろぽつぽつ徐徐徐徐にじわじわじわりじわりじりじりのたりのたりのたりそろりゆるゆるのんびりのらくらゆったり悠然悠悠便便だらり便便のんべんだらりずぼらものぐさぐうたらだらしないしだらないぬらりくらりのらりくらりぬらくらちゃらんぽらん無精ルーズぶらぶらごろごろ無気力だらけるのほほん風太郎ぷうたろうその日暮らしふしだら自堕落ずるける怠ける手を抜く手抜き骨惜しみ投げ遣りレイジー怠慢怠惰無為拱手きょうしゅ横着怠るサボるイージーイージーゴーイング風の吹くまま気の向くまま油を売るまったり漫然たるむぬるま湯ぬるま湯につかる

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精選版 日本国語大辞典 「ぼつぼつ」の意味・読み・例文・類語

ぼつ‐ぼつ

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙
    1. 小さい点や粒が散在するさま、散らばっているさまを表わす語。ぽつぽつ。
      1. [初出の実例]「ぼつぼつと痩けいたうも月夜也」(出典:俳諧・文化句帖‐元年(1804)八月)
    2. 雨の降り始めるさまを表わす語。ぽつぽつ。
      1. [初出の実例]「もうぼつぼつ降って来ました」(出典:箕輪の心中(1911)〈岡本綺堂〉一)
    3. のんびりしているさま、また、物事を徐々に進めるさまやしはじめるさまを表わす語。ぼちぼち。ほつほつ。
      1. [初出の実例]「銜へ煙管にてぼつぼつ眠り居る」(出典:歌舞伎・心謎解色糸(1810)四幕)
      2. 「此暇に徐々(ボツボツ)支度を為るも可からう」(出典:多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前)
    4. それをする時刻、また、時期になりつつあることを表わす語。そろそろ。
      1. [初出の実例]「もうボツボツやっこさん歩いてくる頃だな」(出典:ハッピネス(1973)〈小島信夫〉三)
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 幾つか並ぶ小さな点、または粒状のもの。
  3. [ 3 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 [ 一 ]に同じ。
    1. [初出の実例]「『どうだね、景気は?』〈略〉『はあ、どうやら、お蔭さまで、ぼつぼつです』」(出典:真贋の森(1958)〈松本清張〉一)

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