アイトリア同盟(読み)アイトリアどうめい

改訂新版 世界大百科事典 「アイトリア同盟」の意味・わかりやすい解説

アイトリア同盟 (アイトリアどうめい)

ヘレニズム期ギリシアに特徴的な都市同盟のひとつ。ギリシア本土中西部アイトリアAitōliaの主要都市と村落中心に,前4世紀半ばころには成立していた。前290年ころデルフォイを占領して以来,中央ギリシア全体を支配する一大勢力となった。そして前3世紀後半までにはペロポネソス半島やエーゲ海諸島にまで影響力を及ぼすようになり,マケドニア王国アカイア同盟と対立した。しかし前189年ローマの従属同盟国となり,同盟はその存在意義を失った。
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百科事典マイペディア 「アイトリア同盟」の意味・わかりやすい解説

アイトリア同盟【アイトリアどうめい】

前4―前2世紀,ギリシア中部のアイトリア地方を中心に結成され,アカイア同盟とともにギリシア本土の二大同盟の一つ。前290年ころから中部ギリシアを支配する一大勢力となるが,前189年ローマの従属同盟国となり本来の意義を失う。同盟市民は共通市民権を有し,各市は人口に応じて代議員を選出した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「アイトリア同盟」の解説

アイトリア同盟(アイトリアどうめい)
Aitolia

前367年以前にギリシア中西部アイトリアに生まれ,中部ギリシア一帯に拡大した都市同盟ヘラス覇権を諸勢力と争ったが,前189年ローマに屈服して従属同盟者となったのちは重要性を失った。

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世界大百科事典(旧版)内のアイトリア同盟の言及

【スパルタ】より

…前338年マケドニアを盟主にコリントス(ヘラス)同盟が結成されたが,スパルタはこれに加盟せずに抵抗を続けた。
[ヘレニズム・ローマ期]
 ヘレニズム期のスパルタは,アカイア同盟にもアイトリア同盟にも属さず,孤立していた。前240年代からは社会改革が行われ,貴重な史料を残している。…

※「アイトリア同盟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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