アザドカシミール准州(読み)アザドカシミール(英語表記)Azad Kashmir

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アザドカシミール准州」の意味・わかりやすい解説

アザドカシミール〔准州〕
アザドカシミール
Azad Kashmir

パキスタン北東部の准州。行政庁所在地はムザファラバードカシミール地域の北西部に位置し,北部はヒマラヤ山麓を形づくっている。東にインド領ジャンム・カシミール州南方はパキスタン領のパンジャブ州,西はカイバル・パクトゥンクワ州に接する。カシミールはパキスタンとインドが帰属をめぐって争いを続けてきた(→カシミール紛争)。インドは 1947年の第1次印パ戦争後,その管理地をジャンム・カシミール州として連邦に編入したが,パキスタンはその帰属を住民投票で決めるべきとする国際連合勧告にそって,管理地域をアザド(自由)カシミール准州という独自の政体にし,連邦へは編入しなかった。オオムギコムギトウモロコシなどが栽培され,酪農,林業が行なわれる。大理石ボーキサイトなども埋蔵。2005年のパキスタン地震では,ムザファラバードを中心に大きな被害を受けた。面積 1680km2。人口約 160万。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android