アズサ(梓)(読み)アズサ

百科事典マイペディア 「アズサ(梓)」の意味・わかりやすい解説

アズサ(梓)【アズサ】

古歌などに見えるアズサをどの植物に比定するかについては,カバノキ科ミズメヨグソミネバリ),トウダイグサ科アカメガシワノウゼンカズラ科キササゲなどの諸説がある。漢名の梓は,中国産のトウキササゲである。梓弓にしたのはミズメという説が有力である。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アズサ(梓)」の意味・わかりやすい解説

アズサ(梓)
アズサ
Betula grossa

カバノキ科の落葉高木でミズメ,ヨグソミネバリなどとも呼ばれる。各地山地に生じる。枝は紫褐色で光沢があり,皮目が散在する。皮をはぐとサリチル酸メチル (サロメチール) の臭気がある。この特徴はカバノキ属 Betula全体に多少とも知られるが本種では特に強い。葉は先のとがった卵形で長さ6~10cmあり,縁に細かい鋸歯がある。材は堅く,緻密なため工芸材や装飾材に用いる。

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