デジタル大辞泉
「アベオクタ」の意味・読み・例文・類語
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アベオクタ【Abeokuta】
ナイジェリア西部に19世紀から20世紀にかけて存在した都市国家。19世紀初頭より,混乱状態のオヨ王国を逃れたヨルバ族が避難する地となり,彼らはここに共和制的な政府をつくった。そしてフルベ(フラニ)族やハウサ族が北から圧力をかけた時,それに抵抗する後ろだてとなって,次第に南ヨルバランドに勢力を伸ばした。1840年代のキリスト教布教団の入植により近代的要素が入り,外界との接触が容易になって,特にラゴスのイギリス商人との関係が緊密化し,ヤシ油を輸出する貿易が栄える原因となった。
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アベオクタ
Abeokuta
ナイジェリア南西部の都市。ラゴス北方約 80km,オグン川東岸に位置。標高約 180mの露岩群と城壁に囲まれる。その外側はサバナ地帯。 1830年頃建設。 93年ラゴス植民地の総督の調停により形成された統一エグバ王国が南北ナイジェリアと合併,正式にイギリス保護領となった。ラゴスと鉄道で結ばれ,パーム核,カカオをはじめ果物,コーラナッツ,綿花,米,キャッサバなどの集散地で,綿織物と染色工芸で有名。南部では花崗岩を産する。教会,モスクなど歴史的建造物が多く,教員養成学校もある。人口 37万 7100 (1991推計) 。
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アベオクタ
あべおくた
Abeokuta
西アフリカ、ナイジェリア南西部、オグン州の州都。人口41万6800(1995)。1830年ごろ、奴隷狩りを逃れたエグバの避難民が、岩がちな土地に定着したのが町の始まりである。エグバの首都であり、アベオクタとはヨルバ語で「岩の下」を意味する。ココア、パーム油、パーム核などの集散地で、綿花の取引や綿織物業も盛んである。ラゴスおよびイバダンとは鉄道で結ばれる。
[島田周平]
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