アマノリ(甘苔∥甘海苔)(読み)アマノリ(英語表記)laver

世界大百科事典 第2版 の解説

アマノリ【アマノリ(甘苔∥甘海苔) laver】

浅草のりや佃煮原料となる紅藻ウシケノリ科アマノリ属の総称名で,主な種類にアサクサノリスサビノリなどがある。熱帯域を除く世界各地の沿岸に分布する。体は膜質紅紫色で,形はササの葉の形や不規則な円形のものなどが多い。大きさは種類によりまちまちであるが,10~20cmのものが多く,また20cm以上になるものや,5cm以下のものもある。日本沿岸には約20種類が生育し,体が1層の細胞からできている種類(アサクサノリ,スサビノリ,ウップルイノリオニアマノリなど)と2層の細胞からできている種類(タサ,フイリタサ,ベニタサなど)がある。

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世界大百科事典内のアマノリ(甘苔∥甘海苔)の言及

【ノリ(海苔)】より

…食用にする柔らかな葉状またはコケ状の藻類,およびそれらを原料とした製品の総称。ノリとは,ぬるぬるする意味の〈ぬら〉からなまったことばで,この名がつく藻類は海産のものではアオノリ,ハバノリ,アサクサノリ,ウシケノリ,オゴノリ,オキツノリ,トサカノリ,イバラノリなど,淡水産でもカワノリ,スイゼンジノリなどひじょうに多い。しかし単にノリといえば,アサクサノリの属する紅藻類ウシケノリ科のアマノリ類をさす。古くは〈紫菜(のり)〉〈神仙菜(あまのり)〉と書き,その後〈海苔〉や〈甘海苔〉という文字が使われるようになった。…

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