アメリカ‐スペイン戦争(英語表記)Spanish-American War

山川 世界史小辞典 改訂新版 「アメリカ‐スペイン戦争」の解説

アメリカ‐スペイン戦争(アメリカ‐スペインせんそう)
Spanish-American War

米西戦争ともいう。1898年アメリカとスペインの間で行われた戦争。スペインの植民地だったキューバで1895年独立運動が激化すると,砂糖産業に多大の利害を持つアメリカ資本は深い関心を寄せた。世論も独立支持の気運が高まるなかで,ハバナ湾での軍艦メーン号の爆沈事件の後,98年4月マッキンリー政権はスペインに宣戦布告した。戦闘はアメリカの圧倒的な勝利のうちに4カ月で終わり,同年12月パリで講和条約が結ばれた。その結果キューバの独立,アメリカのプエルトリコフィリピングアムの獲得が実現し,またアメリカは戦争の最中にハワイを併合した。さらにアメリカは戦後キューバを保護国とし,フィリピンの独立運動も武力で鎮圧して,カリブ海から太平洋にかけて帝国の基盤を固めた。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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