アリエ川(読み)ありえがわ(英語表記)l'Allier

改訂新版 世界大百科事典 「アリエ川」の意味・わかりやすい解説

アリエ[川]
Allier

フランス中部の川。ロアール川最大の支流全長408km。フランス南部のセベンヌ高原に源を発し,マシフ・サントラルのほぼ中央部を北流して,ロアール川とヌベールで合流する。西側のマルジェリッド山地とオーベルニュの火山地帯に多くの支流をもつ。クレルモン・フェランをその西端とするアリエ川沿いの低地肥沃で,リマーニュと呼ばれ,農業(小麦,トウモロコシ),牧畜肉牛,豚)が盛ん。リマーニュ北端のビシーは第2次大戦中臨時政府がおかれた都市で,ミネラル・ウォーターや温泉地で名高い。さらに北のムーランはアリエ県の県庁所在地で,ブルボネ地方の産業・商業の中心都市である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アリエ川」の意味・わかりやすい解説

アリエ川
アリエがわ
Allier

フランス中部,マシフサントラル (中央山地) 南部に発して北に流れ,ヌベール下流 6kmの「アリエの嘴」でロアール川に合流する川。全長 410km。ロゼール県のムールドラガルディーユ山が水源地。上流では峡谷をつくり,オートロアール県のランジャック,ブリウドの盆地を潤し,ピュイドドーム県に入ると,ドール山塊の急流左岸から流入し,クレルモンフェランの肥沃な平野を形成している。次いでアリエ県に入り,ムーラン市付近でシウル川を合せ,ブルボネ地方の低地を潤している。中流域に温泉町で名高いビシーがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アリエ川」の意味・わかりやすい解説

アリエ川
ありえがわ
l'Allier

フランス中部の川。ロアール川最長の支流で、全長410キロメートル、流域面積約1万5000平方キロメートル。マッシフ・サントラル(中央群山)山中のロゼールの東方に発し、オーベルニュ地方を北流、クレルモン・フェランの東方を経て、ビシー、ムーランとブルボネ地方を貫流し、ヌベールの南西でロアール川に合流する。

高橋 正]

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