世界大百科事典 第2版 の解説
アリー・ブン・アルアッバース【‘Alī b.al‐‘Abbās】
中世イランの医者。ラテン名ハリー・アッバースHaly Abbas。アフワーズに生まれ,ギーラーンの一都市ダイラムで活躍。ラージーの流れを汲み,彼の《包含の書》に比すべき医学百科として《王の書》を著す。20巻約40万語からなる同書はコンスタンティヌス・アフリカヌスConstantinus Africanus(1020ころ‐87ころ)によりラテン語訳され,《Liber regius》として西洋世界に伝わった。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報