アンジェラス
〘名〙 (Angelus)⸨アンゼラス⸩ 「アンジェラス‐ドミニ」で始まる
キリストの
受胎の
秘儀に対する
感謝の祈り。
復活節を除き、朝・昼・夕の三回唱える。
お告げの祈り。また、この
時刻を知らせる鐘。
※
埋木(1890‐92)〈森鴎外訳〉
一九「空には『アンゲルス』の
祈誓〈略〉の鐘の声響きわたれり」
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デジタル大辞泉
「アンジェラス」の意味・読み・例文・類語
アンジェラス(Angelus)
カトリック教会の、お告げの祈り。聖母マリアへの天使のキリスト受胎告知を祝して感謝する毎日3回の祈りで、「アンジェラス‐ドミニ(主の御使い)」の語で始まる。また、この時刻を知らせる合図の鐘。
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アンジェラス【Angelus】
ラテン語のAngelus Domini(主のみ使い)という語で始まる〈お告げの祈り〉および,その時刻を知らせる教会の鐘。その起源は,朝・昼・晩の教会の祈り(時課)に人を集めるために鳴らしたもの。後に,その時刻にどこにいても〈お告げの祈り〉をして,神の子の受肉の秘義を記念するためにアベ・マリアを唱える信心ができた。結びの祈願には,キリストの受難と十字架の死と復活も記念されている。キリスト教国では,時計の少ない時代から朝・昼・晩(たいていは午前6時・正午・午後6時)に正しい時刻を知らせ,民衆の生活に深い宗教的影響を与えた。
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アンジェラス
あんじぇらす
angelus
キリスト教で、「お告げの祈り」、またはそのための時刻を知らせる「お告げの鐘」をいう。angelusは天使を意味し、お告げの祈りの冒頭の句Angelus Domini(主の御使(みつかい))から、こうよばれるようになった。お告げの祈りは、聖母マリアへのキリスト懐胎の玄義(秘義)を記念するためのもので、朝6時、正午、夕6時の三度、教会の鳴らす鐘とともに唱えられる。その起源は中世にさかのぼるが、16世紀から定式化され、カトリック教会では今日も行われている。ミレーの『晩鐘(アンジェラス)』は、この祈りの一場面を印象的に描いている。
[鶴岡賀雄]
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「アンジェラス」の意味・わかりやすい解説
アンジェラス
カトリック教会の〈お告げの祈り〉,およびその時刻を知らせる鐘。Angelus Domini(主の御使い)より。J.F.ミレーの《晩鐘》はこれにちなむ。
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