イスラム教(読み)イスラムキョウ

デジタル大辞泉 「イスラム教」の意味・読み・例文・類語

イスラム‐きょう〔‐ケウ〕【イスラム教】

《〈アラビアal-Islām》世界宗教の一。7世紀初めに、アラビアのメッカムハンマドマホメット)が創唱した。ユダヤ教キリスト教と並ぶ一神教で、神からの啓示の記録とされるコーラン聖典。信仰の基本として、唯一神アッラー・天使・啓典・預言者・終末来世・予定(天命)の六つを信じること(六信)と、実行すべき基本的義務として、信仰告白、礼拝喜捨断食、メッカへの巡礼を行うこと(五行)にまとめられる。多数の派があり、特にスンニー派シーア派に大別される。アフリカから中近東、東南アジアにかけて約7億の信徒がおり、独自の社会、国家を形成している。中国には7世紀末に伝わり、清真教・回教回回フイフイ教などと呼ばれた。マホメット教

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精選版 日本国語大辞典 「イスラム教」の意味・読み・例文・類語

イスラム‐きょう‥ケウ【イスラム教】

  1. 〘 名詞 〙 七世紀前半、アラビア半島の西部、ヒジャーズ地方のメッカの人マホメットが、メッカ郊外のヒラー山中の洞窟でアラーの啓示を受けたことにより始まった宗教。啓示を集録したコーランを教典とする。教義の内容は信仰(イーマーン)と義務(イバーダード)に分けられ、前者はアラーを唯一全能の神と信ずること、天使の存在、啓示の真実、預言者の正統性、終末と来世の存在、最後の審判を信ずることであり、後者はイスラム教の五柱と呼ばれる信仰告白、礼拝、断食、救貧税、メッカへの巡礼の五つの義務を守ることである。偶像崇拝を認めない。預言者マホメットの死後もハリーファカリフ=預言者の代理者の意)たちにより布教活動が続けられ、死後一〇〇年ほどの間に世界宗教となった。現在では、西南アジア、北アフリカ、東アフリカ、インド、中央アジア、東南アジア等に広まる。回教。マホメット教。フイフイ教。

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改訂新版 世界大百科事典 「イスラム教」の意味・わかりやすい解説

イスラム教 (イスラムきょう)

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百科事典マイペディア 「イスラム教」の意味・わかりやすい解説

イスラム教【イスラムきょう】

イスラム

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世界大百科事典(旧版)内のイスラム教の言及

【イスラム】より

…信者をムスリムというが,それは〈絶対的に服従する者〉の意である。イスラムそれ自体が宗教の名であるから,イスラム教と呼ぶ必要はない。かつて欧米ではモハメッド教,マホメット教Mohammedanism,中国で清真教,回回教,回教,日本でも回教と呼ばれたことがあるが,正しい呼称ではないために現在ではほとんど用いられなくなっている。…

※「イスラム教」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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