インドシナ難民(読み)インドシナなんみん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インドシナ難民」の意味・わかりやすい解説

インドシナ難民
インドシナなんみん

ベトナムカンボジアラオスなどインドシナ諸国から流出した難民。もともとはベトナム戦争末期,1975年のサイゴン陥落に伴い,旧南ベトナム体制側協力者が政治的理由から国外脱出をはかったことから始った。しかし,70年代末に起ったベトナムのカンボジア侵攻や中越紛争で,インドシナ全域にわたり政治的混乱食糧難などが発生,多くの避難民がでた。その後も経済的なチャンスを求めて国外渡航をもくろむ,いわゆる経済難民の流出が続き,アメリカ,カナダオーストラリア中心とする難民受入れ国では,受入れ審査の厳格化などの対応を迫られた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「インドシナ難民」の解説

インドシナ難民(インドシナなんみん)

ベトナム戦争を中心とする戦乱に見舞われたベトナム,カンボジア,ラオスから,主に1975年以降の新体制に適合できず脱出した人々。150万人以上に及ぶとされ,ピークは79年で国連主催のインドシナ難民問題国際会議が開かれた。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android