ウェンチディウス(英語表記)Ventidius, Publius

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウェンチディウス」の意味・わかりやすい解説

ウェンチディウス
Ventidius, Publius

[生]前91. アスクルム・ピケヌム
[没]前38. ローマ
古代ローマの将軍同盟市戦争のときローマに捕えられ,釈放後,馬丁となったといわれるが,のちユリウス・カエサルに見出されて引立てられ,元老院議員となった。カエサルの死後,43年元老院側の A.ヒルチウスに敗れた M.アントニウスを援護して執政官 (コンスル ) に任命された。小アジア,シリア遠征,39年キリキア峠とアマノス山で,38年にはギンダロス山でパルティア人を撃破,凱旋式ののち死亡。古来,好運に恵まれた人物の実例としてしばしば語り伝えられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android