ウシ(牛)(読み)ウシ

百科事典マイペディア 「ウシ(牛)」の意味・わかりやすい解説

ウシ(牛)【ウシ】

偶蹄(てい)目ウシ科の哺乳(ほにゅう)類。広義にはスイギュウ属,ヤギュウ属も含めるが,ふつうウシ属のもの,特に家畜牛をいう。最も広く飼われ,家畜としての起源は新石器時代といわれる。ヨーロッパウシとコブウシの2系統がある。ヨーロッパウシは絶滅したオーロックス(ヨーロッパ,北アフリカに分布)を飼いならしたものとされている。多くの品種があり,いずれも体は頑丈(がんじょう)で,頸(くび)は低く,その下に肉垂がある。角は雌雄ともにあり,断面円形。乳頭は2対。上顎には門歯がなく,下顎犬歯は門歯状。胃は4室に分かれ,反芻(はんすう)する。用途により乳用,肉用,労役用などに分けられる。〔乳用種〕 一般に骨が細く,やせているが乳房は大きく,乳量が多い。ホルスタイン種,ジャージー種,ガーンジー種などが代表的。〔肉用種〕 一般に骨が太く,頑丈で肉量が多い。英国原産のショートホーン種,ヘレフォード種,アバディーン・アンガス種,シャロレー種などが著名。日本の和牛はコブウシの系統で役肉兼用のものが多く,明治大正時代にヨーロッパからブラウンスイス種,アバディーン・アンガス種,シンメンタール種などを輸入して品種改良を行った。現在では黒毛和種,無角和種,褐毛(あかげ)和種などの品種がある。黒毛和種(但馬(たじま)牛,神石牛,千屋牛などが原牛)はおもに中国地方で飼育され,肉の味がはなはだよい。無角・褐毛和種はそれぞれ山口県と熊本県で改良作出された。
→関連項目家畜

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