翻訳|Eris
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
性科学(セクソロジー)の創始者として知られるイギリスの医師。ロンドン近郊に船長の長男として生まれ,世界を周遊した後にロンドンに戻って医学を修め,開業医となったが,30歳代で研究,著作に専念する生活に入った。文芸批評,犯罪心理学,天才研究などの業績もあるが,1894年の《男と女》以来,性の研究に対する偏見と弾圧の強い時代に,一貫して性の科学的研究とその体系化に力を尽くした。主著は《性の心理学的研究》全6巻(1897-1910)で,古今東西のあらゆる分野の文献を集成した,一種の性科学の百科事典というべき労作である。自体愛(オートエロティズム)やナルシシズムなどの術語をつくり,自慰の有害性を否定し,女性に対する差別,偏見を批判し,S.フロイトをいち早く評価するなど,すぐれた批判精神によって,現代にいたる性の科学的研究の基礎をつくりあげた。また1926年に国際性科学会議を創立した功績も大きい。
執筆者:福島 章
ギリシア南部,ペロポネソス半島の中西部の地方。現在の呼称はイーリア。馬,羊,ヤギなどの牧畜と干しブドウ生産を行う。古代においてこの地方は馬とアマ栽培で知られた。またオリュンピアの祭典を主催し,早くから親スパルタの立場をとるが,ペロポネソス戦争中にアテナイ側に加わり,その結果前399年に国土の一部を失う。ペネイオス川流域の町エリスは前471年ころに建設され,オリュンピアに替わり政治の中心地となった。劇場,アゴラ北西部の体育場,レスリング場など発掘された遺跡も多い。
執筆者:桜井 万里子
ラグビー・フットボールの創始者。イギリスのパブリック・スクールの一つ,ラグビー校在学中の1823年秋,校内フットボール大会の試合中,彼は興奮してルールを破り,ボールを手に持って相手のゴールへ突進したが,この反則がヒントとなり,後にボールを手に持って走るラグビー・フットボールのルールが考案されたといわれている(〈ラグビー〉の項を参照)。オックスフォード大学卒業後牧師となり,フランスに移住。
執筆者:川本 信正
ギリシア神話の不和,争いの女神。ペレウスと海の女神テティスの婚礼の席にただひとり招かれなかったエリスは,その腹いせに,〈最も美しい女神に〉と記した黄金のリンゴを宴の場に投げ入れたため,ヘラ,アテナ,アフロディテの3女神の争いとなったが,ゼウスに審判を命じられたトロイアの王子パリスは,彼と美女ヘレネとの結婚を約束したアフロディテに軍配をあげた。これがもとでトロイア戦争がおきたという。
執筆者:水谷 智洋
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
古代ギリシアの一地方。ペロポネソス半島西北部に位置し,オリュンピアをそのなかに含む。地味に恵まれ,馬の飼育も盛んであったが,ポリスの形成が遅れ,前471年ようやく中心市への集住をみた。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
…
[伝説の荒筋]
人間の数が増えすぎ,これを支えるに難渋する大地母神をあわれんだ大神ゼウスは,その解決策として人間たちの間に戦争を起こす計画を立てる。後に《イーリアス》の主人公として活躍するアキレウスの両親たる女神テティスThetisと英雄ペレウスの婚儀が盛大に催され,すべての神々が出席したが,当然ながら不和の女神エリスだけは招かれなかった。立腹した女神は〈もっとも美しき女神に〉と彫った黄金のリンゴを宴席に投げ入れた。…
…しかし,近代的な学問としての比較音楽学は1885年以降に成立した。初期の比較音楽学の業績で最も重要なものの一つは,A.J.エリスの《諸民族の音階》(1885)である。エリスは,音程の実体を正確に表記する目的でセント法を考案して用いた。…
…イギリスの性科学者H.H.エリスの著作。1933年刊。…
…ラグビー創始以前のフットボールについては〈サッカー〉の項を参照されたい。
[沿革]
今日のラグビー(近代スポーツとしてのラグビー)の発祥については諸説あるが,概ね,〈1823年,イギリスのパブリック・スクール(イートン,ハロー,ウィンチェスターなど)の一つであるラグビー校においてフットボールの試合中に,W.W.エリス少年が興奮のあまり規則と慣習に反し,ボールを腕に抱えて走ったことにはじまる〉と伝えられている。このエリス少年の行動については,〈単に故郷アイルランドのゲーリックフットボールgaelic footballのプレーをそのまま行ったにすぎない〉ともいわれており,〈ボールを抱えて走った〉彼の行為が偶然か否かは別にして今日のラグビーの礎になったといわれているのである。…
※「エリス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...
5/20 小学館の図鑑NEO[新版]昆虫を追加
5/14 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新