日本大百科全書(ニッポニカ) 「オウゴンカズラ」の意味・わかりやすい解説
オウゴンカズラ
おうごんかずら
[学] Scindapsus
サトイモ科(APG分類:サトイモ科)スキンダプサス属の総称で、熱帯アジア、ニューギニア原産。つる性で他に付着したり地面をはうように伸び、観賞するにはヘゴ材につけたり吊(つ)り鉢にする。代表種のEpipremnum aureum (Linden ex André) Bunting(S. aureus Engl.)はソロモン諸島原産、旧属名であるポトスの名で知られ、熱帯に広く分布する。つるに線状の溝があり、葉は卵状長楕円(ちょうだえん)形で表面に淡黄色の斑(ふ)模様が不規則に入り、大きな葉には切れ込みが入る。変種のマーブル・クインは斑が乳白色でシルバー・ポトスの名もある。ピクタ種(オオシラフカズラ)は葉が小さく、暗緑色で表面に銀白の斑(はん)点が入る。これに似るがさらに小さなものにシラフカズラがある。オウゴンカズラは冬は15℃以上に保つ。つるの途中から気根を出すほどで、繁殖は葉を2~3枚つけてつるを切り、6月ごろ小鉢にミズゴケで植える。
[坂梨一郎 2022年1月21日]