オオバンヒザラガイ(大判石鼈貝)(読み)オオバンヒザラガイ(英語表記)Cryptochiton stelleri

世界大百科事典 第2版 の解説

オオバンヒザラガイ【オオバンヒザラガイ(大判石鼈貝) Cryptochiton stelleri】

背上に殻がまったく見えないヒザラガイ綱オオバンヒザラガイ科の軟体動物。殻の長さ20cm,幅10cm,膨らみ2cmくらいで,最大のものでは長さ43cmにも達する大型種。背上はがさがさしたビロード様の外套(がいとう)で覆われて,前後に並ぶ胡蝶こちよう)形の白い殻はその下に隠れている。この殻を北海道観光地ではコチョウガイの名で売っている。下面は黄橙色の広い足で,これで岩に付着して緩やかにはう。足と外套の間のくぼみに多くのえらがある。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のオオバンヒザラガイ(大判石鼈貝)の言及

【ヒザラガイ(石鼈貝)】より

…殻は通常重なり,前後端の殻は半円形で,中間の6枚は横長で山形に膨れる。種類によってはババガセのように後方へ片寄った種,ケムシヒザラガイのように殻が小さく離れている種,オオバンヒザラガイのように殻が肉帯でおおわれ外に現れない種などがある。殻のまわりの肉帯は通常小鱗や小棘(しようきよく)が密生している。…

※「オオバンヒザラガイ(大判石鼈貝)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

少子化問題

少子化とは、出生率の低下に伴って、将来の人口が長期的に減少する現象をさす。日本の出生率は、第二次世界大戦後、継続的に低下し、すでに先進国のうちでも低い水準となっている。出生率の低下は、直接には人々の意...

少子化問題の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android