オドエフスキー(Vladimir Fyodorovich Odoevskiy)(読み)おどえふすきー(英語表記)Владимир Фёдорович Одоевский/Vladimir Fyodorovich Odoevskiy

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

オドエフスキー(Vladimir Fyodorovich Odoevskiy)
おどえふすきー
Владимир Фёдорович Одоевский/Vladimir Fyodorovich Odoevskiy
(1803―1869)

ロシア小説家、哲学者。公爵。詩人A・オドエフスキー従弟(いとこ)。初期の作品には『公爵令嬢ミミ』(1834)などの上流階級を批判的に扱った小説を、中期には幻想的な小説を書いた。シェリングドイツ・ロマン派の影響のもとに、自然を一つの完全な統一体として把握しようと試みた。哲学的対話を中心とする短編集『ロシアの夜』(1844)が代表作。哲学史的には、スラブ派スラボフィル)の先駆者として重要である。

[灰谷慶三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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