オレンジ自由州[州](読み)オレンジじゆうしゅう

百科事典マイペディア 「オレンジ自由州[州]」の意味・わかりやすい解説

オレンジ自由州[州]【オレンジじゆうしゅう】

南アフリカ共和国内陸の高原にある州。バール川とオレンジ川の間に位置する。総人口の約18%が白人で,80%以上がバントゥー系のアフリカ人であるが,総面積の93%が白人の所有地。農牧業を主とし,小麦トウモロコシリンゴ,タバコ,羊毛,酪農品を産する。金,ウランを産し,北部のサソルバーグに石炭液化工場がある。19世紀になってケープ植民地からボーア人アフリカーナー)が移動(グレート・トレック)してヌデベレ人と戦いながら植民。英国が主権下におくことを宣言したが,これに抗して戦い,1854年独立,オレンジ自由国となった。1860年代末に世界的なダイヤモンド鉱山が発見されると,英国が武力占領ボーア戦争に敗れ1902年英領,1910年南ア連邦成立とともにその一州となった。主都ブルームフォンテイン。12万9480km2。274万5590人(2011)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android