カテキュー

精選版 日本国語大辞典 「カテキュー」の意味・読み・例文・類語

カテキュー

〘名〙 (catechu) 植物染料一種カッチともいう。精製したものは阿仙薬(あせんやく)という。熱帯のアジア産植物アカシアミモザ、アレカ、ウンカリアなどの幹や葉、果実を煮出して粉末とする。木綿、絹、羊毛などの褐色染めに用いられる。〔外来語辞典(1914)〕

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デジタル大辞泉 「カテキュー」の意味・読み・例文・類語

カテキュー(catechu)

タンニンを含有する植物の樹皮から水で抽出したエキス赤褐色ないし黒色物質。防腐性があり、染色などに用いる。カッチ。

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化学辞典 第2版 「カテキュー」の解説

カテキュー
カテキュー
catechu

ガンビール,阿仙薬ともよばれる.マレー諸島に産するアカネ科Uncaria gambirの葉および若枝の水性エキスを乾燥したもので,新鮮品は淡褐色であるが,表面はしだいに暗色を増す.約3 cm3 の破砕しやすい塊.成分には,α-カテキン 7~33%,タンニン22~50%,赤色素,ガンビルフルオレセイン,クエルセチンなどが含まれる.ビルマ,タイ地方で生産されるペグ阿仙薬pegucatechuは,マメ科Acacia catechuの心材の水性エキスを用いている.成分は,α-カテキン2~10%,タンニン25~35%,赤色素,クエルセチンなどが含まれる.かみしめるとよい味がするので,口中清涼剤などに配合し,多くは嗜好品として用いられるが,収れん作用があるので下痢止めにも用いる.工業的には,なめし皮,織物染料に用いる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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