カテーテル

デジタル大辞泉 「カテーテル」の意味・読み・例文・類語

カテーテル(〈ドイツ〉Katheter)

体腔たいこうや尿道・膀胱ぼうこうなどに挿入し、体液や尿を排出させたり薬液注入したりする細い管状の医療器具。

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精選版 日本国語大辞典 「カテーテル」の意味・読み・例文・類語

カテーテル

  1. 〘 名詞 〙 ( [ドイツ語] Katheter ) 体腔から液を排出するために用いる管状の器具。特に尿を体外へ出すために尿道を経て挿入するもの。導尿管消息子
    1. [初出の実例]「小便閉を患ふるに小便を通ぜしむる器を『カテイテル』と云」(出典:夢の代(1820)一二)

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百科事典マイペディア 「カテーテル」の意味・わかりやすい解説

カテーテル

体腔の体液や消化器などの内容物の排出,薬物などの注入の目的に使用される管。ゴム製のものが多いが,金属プラスチック製等もある。導尿,胃腸液採取,流動食注入,胃洗浄,酸素吸入時などに用いられる。やや特殊なものに心臓カテーテルがある。
→関連項目カテーテルアブレーションクールナン血管造影検査消息子腎移植生体小腸移植尿閉バルーン療法腹膜透析膀胱鏡訪問看護ステーション

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カテーテル」の意味・わかりやすい解説

カテーテル
かてーてる
Katheter ドイツ語

体腔(たいくう)または器官の内容液を排出するために用いる管で、金属性のものや、ゴムシリコン樹脂などでつくられた柔軟性のものがある。なお、液体ばかりでなく気体の排出にも使われるし、体内に薬物などを注入するためにも用いられる。

 カテーテルは使用目的によって形や太さが異なる。ガス(おなら)を排出する目的で肛門(こうもん)から入れるものは太く、胃液の採取や排出に用いるものは、うどんくらいの太さである。胆管カテーテルも、ほぼ同じくらいの太さである。また、血管内に造影剤薬剤を注入する目的で用いるものは、目的に応じて先端が曲がっており、太さもいろいろある。

 導尿の目的で尿道に入れるものにも、いろいろくふうされたものがある。もっとも一般的なのは、ゴムやシリコン樹脂などでつくられた先端が鋭くないネラトン・カテーテルである。バルーンまたはフォーレイ・カテーテルは、長時間の留置を目的としているため、先端近くに風船状に膨らませる部分がつくられている。チーマン・カテーテルは、尿道前立腺(せん)部を容易に通過させるため、先端はやや硬質で上を向いている。このほか、止血用、女子用、小児用、洗浄用など各種のカテーテルがある。

[河村信夫]

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改訂新版 世界大百科事典 「カテーテル」の意味・わかりやすい解説

カテーテル
Katheter[ドイツ]

主として外科領域で用いられる医療器具の一つ。胸腔腹腔などの体腔内,または気管,食道,胃,腸,胆道,腎臓,尿管,膀胱,血管などの内臓内に挿入し,その内容物を排除したり,あるいは薬剤を注入したりするための管の総称。用途により,太さ,長さ,材質(ゴム,金属,合成樹脂等)はさまざまである。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カテーテル」の意味・わかりやすい解説

カテーテル
catheter

医療器具。プラスチック,ゴム,金属などでつくられた細い管で,体腔 (胸腔,腹腔) や体内の器官 (胃,腸,尿道,膀胱,尿管,心臓,血管) などに挿入し,内容の排出,採取,薬液や造影剤の注入,圧力測定などのために用いられる。用途によって太さや長さは種々ある。カテーテルを用いた検査・治療法として,心臓カテーテル法,肝臓カテーテル法などがある。

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栄養・生化学辞典 「カテーテル」の解説

カテーテル

 組織や血管などに挿入して,液を送ったり液を採取したりする目的で用いる管.

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世界大百科事典(旧版)内のカテーテルの言及

【心臓カテーテル法】より

…心機能や血行動態を知るための検査法の一つ。直径約1~3mmのダクロンで覆われた細い管(カテーテル)を心臓の各心腔内や大静脈,肺動脈,大動脈,冠動脈などに挿入し,心臓および血管系の形態や機能を直接的に観察しようとする方法。静脈あるいは動脈を切開し,そこからカテーテルを挿入するため,X線写真,心電図検査などを非観血的検査法と呼ぶのに対して,心臓カテーテル法を観血的検査法と呼ぶ。…

※「カテーテル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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