旺文社世界史事典 三訂版 「カール」の解説
カール(5世)
Karl Ⅴ
ハプスブルク家の神聖ローマ皇帝(在位1519〜56)
母方の系統からスペイン王カルロス1世(在位1516〜56)となったのち,1519年皇帝に選ばれた。彼の強大を恐れるフランスのフランソワ1世とのイタリア支配をめぐるイタリア戦争が激化し,カンブレー条約でフランスの締出しに成功したが,1527年のローマ略奪と反宗教改革はイタリアのルネサンスを終わらせた。いっぽう,国内ではルターの宗教改革に対して,フランスへの対抗上,教皇と結び新教諸侯と戦ったが,反カール運動を抑えきれず,1555年アウグスブルクの宗教和議を結ばざるをえなかった。1556年弟フェルディナント1世に帝位を,子フェリペ2世にスペイン王位を譲って引退した。
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