ガリシア

デジタル大辞泉 「ガリシア」の意味・読み・例文・類語

ガリシア(Galicia)

スペイン北西端にある自治州リアス式海岸での漁業と内陸高原部での農業が盛ん。州都サンティアゴ‐デ‐コンポステラルーゴ世界遺産がある。

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百科事典マイペディア 「ガリシア」の意味・わかりやすい解説

ガリシア

スペイン北西端の地方。ラ・コルニャ,ポンテベドラ,ルーゴ,オレンセ4県で自治州を形成。州都はサンチアゴ・デ・コンポステラ。丘陵性の山地で占められ,全般に海洋性気候で,年降水量もスペイン中で最も多い(1000〜1500mm)。ケルト系ガリシア人が多く,ポルトガル語に近いガリシア語が用いられる。漁業が盛んで,イワシ漁獲が多い。農業は細分割地が多く生産性が低いが,畜産酪農が盛ん。前6世紀にケルト人,5世紀にゲルマン系のスエビ人が侵入。8世紀初めにイスラム教徒が侵入したが,キリスト教側が再征服し,アストゥリアス王国に吸収。12世紀末からのサンチアゴ巡礼が有名。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ガリシア」の解説

ガリシア
Galicia

スペイン北西部の地方。ポルトガル語と起源を同じくする固有言語ガリシア語を有す。中心都市サンティアゴ・デ・コンポステラ大聖堂へは,中世にヨーロッパ各地から多くの巡礼者が訪れた。零細な土地所有を特徴とする貧しい農村地域で,18世紀に国内唯一の市場向け亜麻織物の産地となるが,19世紀に工業化は挫折し,多くの移民を国内外に送り出した。民主化後,カタルニャバスク地方とともに「歴史的自治州」として自治権獲得

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世界大百科事典 第2版 「ガリシア」の意味・わかりやすい解説

ガリシア【Galicia】

スペイン北西端の地方。ラ・コルニャ,ルーゴ,オレンセ,ポンテベドラの4県からなる。花コウ岩質の険しいガリシア山塊は,最高峰マンサネダ山(1178m)を起点に,幾重にも山並みが放射状に広がる。大西洋気候のため温暖であるが,内陸部の冬は厳しい。スペインで最も多湿な地方で,サンチアゴ・デ・コンポステラはイベリア半島で最大の降雨量(年2000mm)を記録。主要産業は農業である。山岳地形のわりに多くの人口をかかえるため,農地は〈ミニフンディオ〉と呼ばれる細分割地からなり,生産性は低い。

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