ガーネット(英語表記)Garnett, David

精選版 日本国語大辞典 「ガーネット」の意味・読み・例文・類語

ガーネット

〘名〙 (garnet) 等軸晶系に属する鉱物。みがいて宝石とする。一月誕生石柘榴石(ざくろいし)
青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春「ルビイとガアーネトを赤い実のやうに鏤(ちりば)めた襟留」

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デジタル大辞泉 「ガーネット」の意味・読み・例文・類語

ガーネット(garnet)

石榴石ざくろいし

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガーネット」の意味・わかりやすい解説

ガーネット
Garnett, David

[生]1892.3.9. ブライトン
[没]1981.2.17. フランス,モンクック
イギリス小説家。 E.ガーネットの息子。大学で植物学を学び,第1次世界大戦中は難民救済機関に勤務。幻想的な小説『狐になった奥様』 Lady into Fox (1922) で有名になり,ホーソンデン賞,ジェームズ・テート・ブラック記念賞を受けた。『動物園の男』A Man in the Zoo (24) ,『いなごの襲来』 The Grasshoppers Come (31) など同種のファンタスティックな作品があり,ほかに自伝,T.E.ロレンスの書簡集編纂など。

ガーネット
Garnett, Richard

[生]1835.2.27. リッチフィールド
[没]1906.4.13. ロンドン
イギリスの作家,書誌学者。大英博物館図書部に勤め,同部長 (1890~99) 。詩集やカーライル伝,ミルトン伝などのほか,E.ゴスとの共著『図説イギリス文学史』 An Illustrated Record of English Literature (1903) の大著がある。

ガーネット
Garnet, Henry Highland

[生]1815
[没]1882.2.13.
アメリカの長老派教会 (プレスビテリアン) 牧師黒人奴隷として生れ,オネイダ共同社会の学校で教育を受ける。奴隷制反対の演説家として有名。 F.ダグラス出現以前の指導的な黒人奴隷制即時廃止論者として活躍した。 1881年リベリア駐在大使に就任。

ガーネット
Garnett, Edward

[生]1868. ロンドン
[没]1937.2.21. ロンドン
イギリスの批評家。 R.ガーネットの次男。出版社の顧問としてコンラッド,ゴールズワージー,D.H.ロレンスらを文壇に送り出した。コンラッドの書簡集の編者。妻コンスタンス (1861~1946) はロシア文学の翻訳者として知られる。

ガーネット

柘榴石」のページをご覧ください。

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世界大百科事典 第2版 「ガーネット」の意味・わかりやすい解説

ガーネット【garnet】

宝石の一種。その名はラテン語のgranatus(〈種(たね)をもつ〉の意)による。和名は〈ザクロ石〉で,粒状結晶の集合の形態を語源としている。ガーネットは古代エジプト遺跡から彫刻されたものが出土し,ギリシア・ローマ時代には護符としても用いられた。その赤色は血を連想させるため,負傷から身を守る護符として用いられた。赤色の丸カボション・カットの小粒石はカーバンクルcarbuncleと呼ばれ,中世には十字軍兵士が戦場におもむく時,好んで身に着けたと伝えられる。

ガーネット【David Garnett】

1892‐1981
イギリスの小説家。批評家エドワードの子。祖父リチャードRichardは大英博物館図書部長で文学者,母コンスタンスConstanceもロシア文学の翻訳家という文学的名家に生まれ,自宅で教育を受け,植物学に熱中,ローヤル・カレッジ・オブ・サイエンスに進む。第1次大戦中は良心的反戦論者としてクエーカー教徒とともに負傷者救助活動に従事,戦後書籍商などをしながら,狐になった妻と暮らす話《狐になった婦人》(1922)で文壇に登場。

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百科事典マイペディア 「ガーネット」の意味・わかりやすい解説

ガーネット

英国の小説家。文学者を両親として生まれ,博物学を学んだが,のち文筆生活にはいる。代表作は奇抜な発想で有名な《狐になった婦人》(1922年)や《動物園の男》(1924年)など。

ガーネット

ザクロ(石榴)石

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世界大百科事典内のガーネットの言及

【ザクロ石(柘榴石)】より

…重要な造岩鉱物の一つであり,立方晶系に属し,化学組成はRII3RIII2Si3O12(ここでRIIはCa,Mg,Fe2+,Mn,RIIIはAl,Fe3+,Crなど)で表されるザクロ石族に属する一群の鉱物の総称である。端成分はパイロープMg3Al2Si3O12,アルマンディンalmandine Fe3Al2Si3O12,スペサルティンspessartine Mn3Al2Si3O12,グロッシュラーgrossular Ca3Al2Si3O12,アンドラダイトandradite Ca3Fe2Si3O12,ウバロバイトuvarovite Ca3Cr2Si3O12,ノーリンジャイトknorringite Mg3Cr2Si3O12とSiの一部を4(OH)が置換したハイドログロッシュラーhydrogrossular Ca3Al2Si2O8(SiO4)1~m(OH)4mである。…

【サンゴ(珊瑚)】より

…赤白の小斑点のあるものは〈鹿の子(かのこ)〉と呼ばれる。またボケの一種に〈ガーネット〉,赤白の縞目ないし斑のあるものに〈スカッチ〉などの新しい称呼も用いられている。 産地としては地中海が古くから著名であったが,現在はほとんど枯渇した状態で,日本近海および南西太平洋海域が世界の供給地であり,日本船ならびに台湾船がおもに採取にあたっている。…

※「ガーネット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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