改訂新版 世界大百科事典 「キバガ」の意味・わかりやすい解説 キバガ (牙蛾) 鱗翅目キバガ科Gelechiidaeに属する昆虫の総称。口吻(こうふん)の基部後方の両側から出る1対の下唇鬚(かしんしゆ)が,きば状に突出しているのでこの名がある。全世界に分布する小型のガで,日本には75種知られている。イモキバガ(サツマイモ,ヒルガオ),ジャガイモキバガ(バレイショ,ナス,トマト,タバコ,トウガラシ,ホオズキ),バクガ(穀類)のように,幼虫が重要な害虫とされているものを含んでいる。葉を巻いて食べるもの,新梢頭葉を糸で束ねて食べるもの,葉に潜入するものなど加害のやり方はさまざまである。成虫は夜行性で,よく灯火に飛来する。執筆者:井上 寛 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報