大学事典 「キャリア教育」の解説
キャリア教育
キャリアきょういく
2011年(平成23)の中央教育審議会答申「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」によれば,「一人一人の社会的・職業的自立に向け,必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して,キャリア発達を促す教育」のこと。2006年の教育基本法改正において「職業及び生活との関連を重視し,勤労を重んずる態度を養うこと」が教育目標となったことや,2007年の学校教育法改正において義務教育の目標の一つに「職業についての基礎的な知識と技能,勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと」が定められたことから,現在では幼児期の教育から高等教育までを通した体系的な教育を行うことが求められている。キャリア教育は,①仕事や職業の意味について考えさせる指導と,②社会的・職業的自立に必要な能力の育成の二つの方向性をもつ。②の能力には,たとえば「人間関係形成・社会形成能力」「自己理解・自己管理能力」「課題対応能力」「キャリアプランニング能力」がある。
著者: 加藤かおり
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報