ギプス
〘名〙 (
Gips gips 元来「
石膏(せっこう)」の意。
本来「ギプス」が正しい発音であるが、誤って「
ギブス」という場合も多い) 骨の
病気や
骨折の際、
患部が動かないように固定するもの。
包帯を石膏で固めてある。
ギプス包帯。〔モダン辞典(1930)〕
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デジタル大辞泉
「ギプス」の意味・読み・例文・類語
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ギプス
普通はギプス包帯をさす。Gips(ドイツ語)は石膏の意で,焼石膏粉に水を加えると固化する性質を利用し,脱脂木綿布に焼石膏末をまぶしたものを,少量の焼ミョウバンを加えた温水にひたし気泡の出終わるのを待って患部に巻くとすみやかに固定包帯となる。これがギプス包帯で骨折等に広く用いられる。また脊椎疾患ではギプスベッド,ギプスコルセット等として利用する。近年は,合成樹脂製のものが用いられるが,これには温湯で軟化し,軟化時間が短く,粉末屑が出ないという利便性がある。
→関連項目骨折|脊柱側彎症|先天性股関節脱臼|脱臼|包帯
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ギプス【Gips[ドイツ]】
主として四肢,軀幹を一定の位置に保持するために用いる固定材料。その成分は硫酸カルシウム(焼セッコウ)の白い粉末で,これが水と反応して硬化する性質を利用している。この場合,加える水の温度が高いほど硬化は速い。 普通はガーゼ包帯の間にギプス粉末を挟みギプス包帯として用いる。布にギプス粉を特殊加工して固着させたものもある。これを温水または水に浸し一定の位置をとった四肢の軀幹に幾重にも巻きつけ,肢位を保持しながら硬化を待つ。
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