改訂新版 世界大百科事典 「ギュンター」の意味・わかりやすい解説
ギュンター
Ignaz Günther
生没年:1725-75
ギュンター
Johann Christian Günther
生没年:1695-1723
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ドイツの詩人。体験的詩作に本格的に道を開いた詩人として重要視される。体験と疎遠であったバロック叙情詩の様式は、この詩人の体験を踏まえた告白詩によって克服される。後年ゲーテは、ギュンターの詩を絶賛した反面、「彼は自制するすべを知らなかった。それゆえ彼の生活も詩作も消失した」と評した。ギュンターは、人生の意味をあくまで詩作に求めた詩人である。生涯の恋人レオノーレとの愛は人々の胸に迫る恋愛詩に結晶している。作品はほかに、『夕べの歌』に代表される宗教歌、学生歌、頌歌(しょうか)、生活の糧(かて)とした機会詩、運命の過酷を嘆く悲歌、唯一の悲劇『テオドシウスが悔んだ嫉妬(しっと)』がある。
[小川泰生]
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