クイーン・モード・ランド(読み)くいーんもーどらんど(英語表記)Queen Maud Land

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

クイーン・モード・ランド
くいーんもーどらんど
Queen Maud Land

南極大陸大西洋に面した、西経20度から東経45度までの地域。この範囲の決め方は国によって多少異なる。西からプリンセス・マルタ、プリンセス・アストリッド、プリンセス・ラグンヒルド、プリンス・ハラルド、宗谷、プリンス・オラフの諸海岸に分けられる。昭和基地が、宗谷海岸オングル島にある。1930年に、ノルウェーのリイセル・ラルセンが東経37~50度の間の空中偵察を行い、モード女王の名をつけた。39年ドイツのリッチャーは、東経2度付近の東西を空中偵察し、ノイシュワーベンラントと名づけた。内陸部には山脈群が東西に連なっている。沿岸にはドイツ、南アフリカ、ロシア、日本の基地がある。ノルウェーがこの地域の領土権を主張しているが、南極条約により現在その主張は凍結されている。日本隊はこの地域の調査を過去四半世紀続けており、82年からセール・ロンダーネ山脈や内陸氷床を調査している。

[楠 宏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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