精選版 日本国語大辞典 「クチクラ」の意味・読み・例文・類語
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生物体の最外層の細胞表面を覆う層状構造物をさす。角皮ともいう。植物ではクチンとよばれる脂肪酸の重合体が層状に分布してクチクラを形成し、水の蒸散を防ぐ。高等な植物ほど複雑な構造をもつ。一方、多くの無脊椎(むせきつい)動物の体表はガラス膜ともよばれるクチクラにより覆われる。とくに節足動物ではその発達は著しく、単に表層の細胞の機械的保護にとどまらず、動物の身体を支持する外骨格として働いている。昆虫のクチクラは、薄い外側の上クチクラと内側の細胞に接する厚い原クチクラの2層を基本構造としている。原クチクラは主として繊維状に配列するキチン(アセチルグルコサミンの重合体)と、この間を埋めるキノン硬化されたタンパク質(キノンの誘導体が、かすがいのようにタンパク質を結び付けている)からなり、強さと硬さをあわせもつ。上クチクラは、ろうのようなものなど水を通さない物質を多く含み、体内からの水の蒸散を妨げている。甲殻類では原クチクラにカルシウムが沈着していっそうの硬さを与えている。
[竹内重夫]
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…髪を顕微鏡で観察すると,その表面が屋根瓦状(毛尖のほうから毛根に向かって順に1枚ずつの瓦が積み重なるような)構造をなすのが認められる。このような屋根瓦状の髪表面部位をキューティクルcuticle(毛小皮)と称する。髪の基部,すなわち毛根には皮脂腺がつねに開口しており,髪の表面は脂性分泌物により潤されている。…
…節足動物など硬いクチクラで体表をおおわれた動物は,成長の過程で何回か古いクチクラを脱ぎ捨てなければならない。この過程を脱皮という。…
…シダ植物の葉も表皮の構造はよく似ているが,すべての細胞に葉緑体がある点で異なっている。表皮にはクチクラ層が発達しており,水分が過度に蒸散しないようになっている。表皮組織の下には長方形の細胞が密に整列した柵状組織があり,その内側には細胞間隙(かんげき)の発達した海綿状組織があって,それらの組織で光合成が行われる。…
…ウズムシ類,センチュウ類,ワムシ類など水生の小動物では,上皮細胞の表面に繊毛があり,水中での運動や食物粒子の摂取に役だっている。節足動物など陸上生活も行う動物では,上皮細胞の表面が細胞の分泌したクチクラでおおわれている。クチクラは,多糖類キチン質と硬タンパク質からなり,昆虫類などでは堅い外骨格を形成している。…
※「クチクラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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