クライド[川](読み)クライド

世界大百科事典 第2版 「クライド[川]」の意味・わかりやすい解説

クライド[川]【River Clyde】

イギリス,スコットランド地方南西部のストラスクライド州を流れる,同地方で最も重要な河川。クライドとはゲーリック語で〈岩の丘〉の意。ローマ時代にはクロッタ川と呼ばれた。全長170km,流域面積3836km2。南部高地のダー湖を水源とし,上流はかつてトウィード川支流であった。中流部のラナーク付近にはクライド滝と呼ばれる四つの滝があり,その水力は産業革命初期に綿工業に利用された。またハミルトンに至るクライド谷は,果樹栽培や温室園芸,馬飼育の集約的農業が盛んである。

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百科事典マイペディア 「クライド[川]」の意味・わかりやすい解説

クライド[川]【クライド】

英国,スコットランド南西部の川。南部高地に発し,北西流してクライド湾に注ぐ。全長170km。沿岸グラスゴーをはじめハミルトン,ダンバートンクライドバンクなどスコットランドの核心をなす工業都市がある。河口部で運河により北海側と結ばれる。
→関連項目イギリス

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世界大百科事典内のクライド[川]の言及

【イギリス】より

…農業では少雨の東部が穀物栽培に,湿潤な西部が酪農,牧羊に重点をおいている。また鉱工業もエアシャー,ファイフ州などの炭田を背景に発展し,グラスゴーを核とするクライド川流域Clydesideには鉄鋼・造船などの重工業が集中している。これに対し古都エジンバラは,軽工業や金融業に特色を有する文化都市である。…

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