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デジタル大辞泉
「グライダー」の意味・読み・例文・類語
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グライダー
滑空機とも。原動機をもたない固定翼航空機で,上昇気流を利用して上昇したり,長距離を滑空するもの。木骨布張りのほか全軽金属製や強化プラスチック製もある。有人機として最初に実験に成功したのはドイツのリリエンタール兄弟で,1895年に飛行距離は350mに達したという。第2次大戦中は軍隊輸送用に数十人乗りの大型機もつくられたが,現在はもっぱらスポーツ用である。かつては初級練習用のプライマリー・グライダー,中級練習用のセコンダリー・グライダー,高性能のソアラーがあったが,現在では初歩から複座のソアラーによる訓練が行われており,前2者は姿を消している。 水平滑空距離と発進高度との比すなわち滑空比は機の揚抗比に等しいから(滑空),揚力の割に抗力を極力減少するため,非常に細長い主翼と極度に流線化された胴体とし,滑空比30以上に達する。また1秒間に失う高度(沈下速度)は毎秒0.5〜1mで,大気中にこれ以上の速度をもつ上昇気流があれば機体は上昇できる。→ハンググライダー
→関連項目グライダー競技|航空|航空機|パラグライダー|飛行機
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グライダー
glider
動力を用いない固定翼の航空機。滑空機ともいう。他の飛行機,自動車またはウインチに曳航され,ごく初歩のものは人の引くゴムコードで引き出されて,上昇し,曳航索を切り離したあとは,滑空して地上に戻る。上昇気流を利用して滑空を楽しむスポーツ用のものをソアラー soarerまたはセイルプレン sailplaneと呼び,最大滑空比 40以上,最小沈下率 0.3m/s以下に達する機種もある。ソアラーのなかには,上昇気流をとらえて,滑空を続けることにより1万 2000m程度の高空に達し,あるいは上昇気流のある場所を次々とたどって 1000kmにも及ぶ長距離を飛行できるものもある。多くは単座もしくは複座だが,第2次世界大戦中ドイツで物資あるいは兵員輸送用の大型グライダーがつくられたこともある。現在は,エンジンをつけて自力で離陸し,上空でエンジンを止めて滑空するモーターグライダーも登場している。 (→グライダー競技 )
グライダー
Greider, Carol W.
[生]1961.4.15. カリフォルニア,サンディエゴ
アメリカ合衆国の分子生物学者。フルネーム Carol Widney Greider。1983年カリフォルニア大学サンタバーバラ校卒業後,同大バークリー校で博士号を取得。1988年からコールドスプリングハーバー研究所で博士研究員を務めたのち,1997年からジョンズ・ホプキンズ大学医学部教授。2006年にラスカー賞を受賞。1984年にエリザベス・H.ブラックバーンと共同で,染色体の末端を守り遺伝情報をうまくコピーするための繰り返し構造テロメアを合成し伸ばす酵素を発見,テロメラーゼと名づけた。2009年,テロメアの解明への貢献により,ブラックバーンおよびジャック・W.ショスタクとともにノーベル生理学・医学賞を受賞した。
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グライダー【glider】
滑空機とも呼ばれる。飛行機のように固定翼をもつが,推進のための動力はもたず,上昇気流を利用して上昇したり,長距離を滑空する航空機。小型のエンジンと推進器をもち,自力で離陸,上昇し,空中でエンジンを止めて滑空を行うものはモーターグライダーmotor gliderという。
[滑空の原理]
固定翼をつけた航空機は,前進することで翼に働く空気力を利用して空中に浮くことができるが,この空気力のうち,進行方向に垂直上向きに働く力を揚力,進行方向に平行で後向きに働く力を抗力と呼ぶ。
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世界大百科事典内のグライダーの言及
【風】より
…帆船は船員の訓練に使用されており,日本では運輸省所属の〈日本丸〉が活躍している。
[グライダー,航空機]
18世紀から19世紀にかけて盛んに試みられたものに自由気球があり,現在では熱気球による太平洋横断などが試みられている。第2次大戦中には偏西風を利用した風船爆弾が日本からアメリカ大陸に向けて数多く飛ばされた。…
【グライダー競技】より
…グライダーを操縦して,滑空距離や滑空速度を競い合う空のスポーツ。第1次世界大戦後,動力付きの飛行機の製造を禁止されたドイツで盛んになり,欧米各国にも広がった。…
※「グライダー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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