グラバー塔(読み)グラバーとう

百科事典マイペディア 「グラバー塔」の意味・わかりやすい解説

グラバー塔【グラバーとう】

鉛室法において含硝硫酸から窒素酸化物を取り出して焙焼(ばいしょう)炉ガスへ混入する装置。中に耐酸煉瓦,石英塊などがつまっており,下からガスが上昇し,上から含硝硫酸と鉛室硫酸を混合して落とす。塔の上部でガスの熱により含硝硫酸から窒素酸化物が発生し,ガスと混合する。硫酸は塔下部で水分を失って濃縮される。塔内で硫酸も生成し,全体の12〜15%に及ぶ。→塔式法

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android