グンカンドリ(軍艦鳥)(読み)グンカンドリ

世界大百科事典 第2版 「グンカンドリ(軍艦鳥)」の意味・わかりやすい解説

グンカンドリ【グンカンドリ(軍艦鳥) frigatebird】

ペリカン目グンカンドリ科Fregatidaeの鳥の総称。熱帯海域に分布し,島で繁殖する。ごく大型の海鳥で全長80~105cm,翼を広げると1.7~2.4mになる。ほかの海鳥を追撃して餌を吐き出させ,横取りする習性をもつ。全体に黒褐色で,胸は白い。くちばしは細く長く,先端は鋭い鉤(かぎ)状になる。翼は先がとがり細く長い。尾も非常に長く,深い切れ込みがある。雄よりも雌のほうが大型である。飛翔(ひしよう)は巧みで,吐き出させた餌が海上地上に落ちる前に空中でうけることもできれば,海に浮いている餌や地上の餌を空中からさっとくわえあげることも,またトビウオを空中でとらえることもできる。

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百科事典マイペディア 「グンカンドリ(軍艦鳥)」の意味・わかりやすい解説

グンカンドリ(軍艦鳥)【グンカンドリ】

グンカンドリ科の鳥の総称。5種ある。大型,黒色の海鳥で,赤い咽喉嚢が目だつ。翼長52cm。オーストラリアニューカレドニア南太平洋の島で繁殖。日本にはオオグンカンドリコグンカンドリ迷鳥としてまれに現れる。カツオドリミズナギドリ等を襲い,食べた魚をはき出させ,これを空中でとらえてたべる習性がある。

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