ケベック[州](読み)ケベック

百科事典マイペディア 「ケベック[州]」の意味・わかりやすい解説

ケベック[州]【ケベック】

カナダ東部の広大な州。南部にセント・ローレンス川沿岸平野部があり,中部にカナダ楯状地が広がる。酪農林業漁業が盛んで,アルミニウム,鉄,アスベスト,銅などの資源に恵まれ,アルミニウム工業は世界有数,ほかにも製紙,金属,繊維工業が行われる。住民は大部分セント・ローレンス川流域に集中,その80%がフランス系で,カトリック教徒が多い。自治意識が強く,現在にいたるまで独立運動が盛ん。1534年フランスのJ.カルティエがケベック市付近を探検仏領となったが,フレンチ・インディアン戦争の結果1763年英領。英国はフランス文化の保護を認めるケベック法を制定したが,アメリカ独立革命後親英本国派住民が移住してきてこれに反発。1791年当地はフランス系の東と英国系の西に分割された。この対立はその後も長く尾をひき,とくに1960年代以降ケベック分離独立運動が高まり,大きな政治問題となっている。最大の都市はモントリオール。主都ケベック。136万5128km2。790万3001人(2011)。
→関連項目アメリカ合衆国ケベックトルドートロントバーダンハドソン海峡

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