ゲッタール(読み)げったーる(英語表記)Jean Étienne Guettard

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゲッタール」の意味・わかりやすい解説

ゲッタール
げったーる
Jean Étienne Guettard
(1715―1786)

フランスの博物学者、地質学者。オルレアン公の侍医として国内を旅行し、各地に特有の鉱物岩石分布があることに着目し、鉱物・岩石の分布を主にした簡単な地質図をつくる。地質調査の始めである。自然観察に優れ、化石が過去の生物の遺骸(いがい)であること、パリ盆地の礫(れき)岩が現在のセーヌ川の礫と同様にしてできたことを知る。オーベルニュ地方の火山を調べて、玄武岩を誤って水成と考え、ドイツのウェルナーと同じく水成論を唱えた。

[木村敏雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

インボイス

送り状。船荷証券,海上保険証券などとともに重要な船積み書類の一つで,売買契約の条件を履行したことを売主が買主に証明した書類。取引貨物の明細書ならびに計算書で,手形金額,保険価額算定の基礎となり,輸入貨...

インボイスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android