ゲームマシン(読み)げーむましん(英語表記)game machine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゲームマシン」の意味・わかりやすい解説

ゲームマシン
げーむましん
game machine

カジノやゲームセンターなどに設置されている娯楽機器の総称コンピュータ・ゲームが登場するまでは、レバー歯車などの機械的な要素で構成されていた。代表的なものは、1895年にアメリカのチャールズ・フェイCharles Feyが考案したと伝えられるスロットマシンslot machineや、大正末期に流行したガチャンコの改良であるパチンコで、ともに射幸遊戯を提供してきた。一方コンピュータ・ゲームは、1962年アメリカのマサチューセッツ工科大学生ラッセルS. Russellにより始められたとされる(アメリカ、ブルックヘイブン国立研究所のW・ヒギンボーサムHiginbothamのテニスゲームが最初という説もある)。コンピュータを利用したゲームマシンで最初に商業的に成功したのは、1972年アメリカのノラン・ブッシュネルNolan K. Bushnellがピンポンを模して開発商品化した「ポン」Pongである。これは射幸ではなく「遊ぶ時間を売る」というまったく新しいタイプのゲームマシンで、以後このタイプのゲームはゲームセンターなどに設置され、アーケードゲームマシンarcade game machineとよばれている。その後、半導体技術の進歩によってマイクロコンピュータが登場すると、ゲームマシンの大半はコンピュータ化され、「映像と遊ぶ」との意味からビデオゲームマシンとも称されるようになった。1979年(昭和54)日本で大流行した「スペースインベーダー」は、その幕開きともいうべきビデオゲームである。現在、アーケードゲームマシンはコンピュータの性能の向上で、よりリアルできめの細かい映像を提供できるようになり、迫力あるゲームを楽しめるようになっている。

 ビデオゲームは一方で小型化され、1983年に発売された任天堂の「ファミリーコンピュータファミコン)」以後、家庭用のビデオゲームの大流行をアメリカや日本にもたらしている。

[上村雅之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

再生可能エネルギー

自然の活動によってエネルギー源が絶えず再生され、半永久的に供給され、継続して利用できるエネルギー。有限の資源である化石燃料などに代わる、新エネルギー(中小規模水力・地熱・太陽光・太陽熱・風力・雪氷熱・...

再生可能エネルギーの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android