コンフェデレーション[カナダ](英語表記)Confederation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

コンフェデレーション[カナダ]
Confederation

1867年7月1日カナダが連邦制度を内容とする自治領を結成したその全過程をいう。その起源をどこに求めるかについては諸説があり,古くは 1763年のイギリスによるニューフランス征服に求められるが,近くはフランス系カナダ人とイギリス系カナダ人の提携を実現したカナダ植民地政府への A.ガルト入閣 (1858) とされることが多い。その成就についても諸説があり,1949年のニューファンドランドのカナダ加入とする説も少くない。連邦自治はガルトの入閣後,1864年のシャーロッテタウンとケベックにおける2つの会議を経て具体化していった。連邦制度の性格についても,これがカナダの二大建国民族,すなわちフランス系カナダ人とイギリス系カナダ人の交渉の結果の契約であるのか,あるいはイギリス議会が可決して植民地議会に下付する法令により成就したのか,という点について議論が分れ,フランス系カナダ人問題 (→ケベック問題 ) を深刻化させている。

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