コンベヤー・システム(読み)こんべやーしすてむ(英語表記)conveyer system

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コンベヤー・システム」の意味・わかりやすい解説

コンベヤー・システム
こんべやーしすてむ
conveyer system

材料半製品など作業対象の運搬コンベヤー装置を用いた移動作業方式。20世紀初頭アメリカのフォード自動車工場で初めて採用されたところから、フォード・システムともいう。コンベヤー・システムには、移動するコンベヤー上に置かれた作業対象が移動しつつ加工される移動型コンベヤーと、コンベヤー側面の作業台に取り出して加工する静止型コンベヤーとがある。コンベヤー・システムは、時間的規則性を生み、もっとも進んだ形態においては流れ作業組織を形成する。このシステムは大量生産を可能にした反面、極度の機械化による作業の単調化が人間性疎外を生み、現在ではそのための対策が組み込まれている。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android