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「ゴイサギ(五位鷺)」の意味・わかりやすい解説
ゴイサギ(五位鷺)【ゴイサギ】
サギ科の鳥。翼長29cm。頭頂から背まで緑黒色,翼は灰色,頸の上部に2,3本の白色の長い飾羽が目立つ。幼鳥は背面褐色地に淡黄褐色の斑紋が並び,星五位と俗称。ユーラシア大陸南部,アフリカ,北米南部,南米等に広く分布。日本では本州以南各地で繁殖し,冬季に一部は南方へ渡る。低地および低山の林に他のサギ類とともに集団ですみ,松林や杉林に営巣。夜行性で魚やザリガニなどを食べる。夜間クワッと鳴く声をよく聞く。名は醍醐天皇がこの鳥に五位を授けたという故事による。
→関連項目サギ(鷺)
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世界大百科事典 第2版
「ゴイサギ(五位鷺)」の意味・わかりやすい解説
ゴイサギ【ゴイサギ(五位鷺) night heron】
コウノトリ目サギ科の鳥(イラスト)。全長約60cm。成鳥は頭上と背が緑黒色で,翼,腰,尾は灰色,後頭に長い数本の白色冠羽がある。顔と下面は白い。幼鳥は羽色が成鳥とまったく異なり,背面暗褐色で淡黄褐色の斑があり,下面にも褐色の斑があって,星五位(ほしごい)と呼ばれる。完全な成鳥羽となるのに足かけ3年を要する。オセアニアと極地を除いた全世界に広く分布する。日本では本州以南の各地に留鳥または漂鳥として生息しているが,冬季,台湾,中国南部,フィリピンに越冬するものもある。
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