ジャカランダ(読み)じゃからんだ

デジタル大辞泉 「ジャカランダ」の意味・読み・例文・類語

ジャカランダ(〈ラテン〉Jacaranda)

ノウゼンカズラ科ジャカランダ属の植物総称。葉は羽状複葉青色などの鐘形の花が円錐状に多数集まって咲く。熱帯アメリカに分布し、街路樹とされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジャカランダ」の意味・わかりやすい解説

ジャカランダ
じゃからんだ
[学] Jacaranda

ノウゼンカズラ科(APG分類:ノウゼンカズラ科)ジャカランダ属の総称。低木または高木で熱帯アメリカに約50種分布する。J. acutifolia Humb. et Bonpl.はペルー原産で高さ約3メートル。葉は対生し、シダ状の2回羽状複葉で美しく、小葉は線状披針(ひしん)形で小羽片に5、6対つく。枝端に円錐(えんすい)花序をつくり、鐘形の青色花を開く。花期は、沖縄では5月。よく混同されるJ. mimosifolia D.Donはアルゼンチン原産で高さ15メートル以上に達し、早春落葉。小葉は長楕円(ちょうだえん)状扁菱(へんりょう)形で毛があり、小羽片に12対以上ある。熱帯、亜熱帯庭木または街路樹として広く植えられ、日本でも温暖な地域では野外で栽培される。

小林義雄 2021年10月20日]

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世界大百科事典 第2版 「ジャカランダ」の意味・わかりやすい解説

ジャカランダ【Jacaranda】

ノウゼンカズラ科の高木で,羽状複葉のシダに似た,軟らかな感じのする葉をつける。花は藍色から紫色で釣鐘形をし,頂生する円錐花序に多数つき,樹冠をおおうように咲き美しい。熱帯,亜熱帯では街路樹,庭園樹として広く植えられている。熱帯アメリカに約50種が知られているが,そのうちブラジルジャカランダノキJ.ovalifolia R.Br.は高さ15mくらいになる高木で,葉は2回羽状複葉になり,長さ40cmくらい。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジャカランダ」の意味・わかりやすい解説

ジャカランダ
Jacaranda

ノウゼンカズラ科の落葉低木,または高木。熱帯アメリカに約 50種ほど知られている。葉は奇数2回羽状複葉で,花は枝先に円錐花序をなして咲き,花冠は青または紫色,下部筒状上部は広がり5つに浅く裂ける。一見キリの花を思わせる。この1種 J. ovalifoliaはブラジル原産でローズウッドと呼ばれ,高さ 17mに達し,ブエノスアイレスやサンチアゴなど南アメリカの諸都市で並木や庭園樹として栽植されている。

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デジタル大辞泉プラス 「ジャカランダ」の解説

ジャカランダ

しりあがり寿による漫画作品。大都市東京が一本の巨木“ジャカランダ”によって一晩で壊滅する物語。『アックス』第22号~第42号(2002年10月~2004年12月)に連載。青林工藝舎全1巻。

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