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デジタル大辞泉
「セゴビア」の意味・読み・例文・類語
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セゴビア
スペインのギター奏者。19世紀中葉以降サロン楽器に甘んじていたクラシック・ギターを現代によみがえらせ,その表現力を大きく拡大した。ソルやタレガの志を継ぐその業績はチェロのカザルスにもたとえられる。アンダルシア東北部のリナレスに生まれ,ギターを独学で習得。15歳でデビューし,以後スペインと南米を楽旅。1924年パリでのリサイタルで名声を確立し,1928年ニューヨークにデビュー。以後,多くの古典音楽を発掘するとともにJ.S.バッハなどの作品をギター用に編曲し,そのレパートリーを拡大。また同時代の作曲家に作品を委嘱し,ギター音楽隆盛の立役者となった。スペインのトゥリーナ,イタリアのカステルヌオーボ・テデスコ,メキシコのポンセ,ブラジルのビラ・ロボスなどによる名曲が,彼の依頼によって誕生し,ロドリーゴはギターと管弦楽のための《ある貴紳のための幻想曲》(1954年)を献呈している。1929年以来4度来日し,風格ある名演を聴かせた。→イェペス/ギター/ファリャ
→関連項目ロドリーゴ
セゴビア
スペイン中央部,カスティリャ・イ・レオン自治州の同名県の県都。マドリード北西65kmにあり,繊維,製紙,皮革,ガラスなどの工業が行われる。ローマ時代の水道橋,16世紀のゴシック式大聖堂がある。古代イベロ人の居住地で,ローマ時代に繁栄。8世紀イスラム教徒に征服されたが,1085年,アルフォンソ6世が奪回。旧市街とローマ水道は1985年世界文化遺産に登録。約5万6000人(2006)。
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セゴビア【Segovia】
スペイン中央部,カスティリャ地方の同名県の県都。人口5万4568(1982)。エレスマEresma川とクラモレスClamores川に挟まれた町で,両河川の合流地点にはカトリック両王が一時居を構えたアルカサル(王宮。14世紀)がそびえ,王宮から旧市街へは城壁が延びている。8世紀初めにイスラム教徒に征服されたが,11世紀にキリスト教徒が奪回し,メスタ(羊毛生産業者の組織)を中心とした羊毛産業と牧畜による経済発展を基盤に,カスティリャ王国の中で軍事的に最も強力な都市であった。
セゴビア【Andrés Segovia】
1893‐1987
スペインが生んだ20世紀最高のクラシック・ギター奏者。ギターが演奏会用の独奏楽器として確立されたのは,セゴビアの力によるところがきわめて大きい。少年時代にギターに魅せられ,家族の反対を押し切って独習で奏法を習得,15歳でデビューした。その後,スペインおよび南米各地で演奏を重ねて腕を磨き,1924年パリに進出。ここで大成功をおさめ,世界的演奏家としての地歩を固めた。ギターの限られたレパートリーを拡充するため,セゴビアは著名な作曲家たちに新作を委嘱する一方,バッハ,その他の大家たちの作品をみずからギター用に編曲しているが,これは,彼の後に続くギター奏者たちの大きな財産となった。
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セゴビア
Segovia
スペイン北部,カスティリア・レオン自治州南部,セゴビア県の県都。グアダラマ山脈の北西麓,標高約 1000mに位置する。ローマ時代から戦略上重要な位置にあり,中世にはカスティリア王国の主要都市として繁栄。装飾織物でも知られた。 16~18世紀はスペインの造幣所が置かれた。農林産物加工,陶器,化学製品,肥料製造などを行なう。城壁に囲まれた旧市街には,広場を中心に 11~12世紀の聖堂が多数あるほか,ローマ時代の水道橋,カスティリア王国の城塞 (12世紀) などがある。 1985年世界遺産の文化遺産に登録。人口5万 4142 (1991推計) 。
セゴビア
Segovia, Andrés
[生]1893.2.17. リナレス
[没]1987.6.2. マドリード
スペインのギタリスト。グラナダ音楽院で学び 16歳のときグラナダでデビュー。世界各地を演奏旅行し,アメリカに定住。バッハをはじめ古典音楽をギター独奏に編曲し,新しい分野を切り開いた功績は大きい。 1929~82年の間に4度来日。
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